第一章・後編

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「あ、あれ? 陣がすっごい狭いぞ?」 足元から全く広がらない陣は、その攻撃が回避不能という事を示していた。 今のナオキには知る由も無かったが、フォースチャージはフィールドに踏み込んでいく事無く安全にチャージが出来る反面、待機中は回避行動を取れなくなる。 最も、回避が出来ないだけで、望む部位のパーツで防御する事によって、ダメージコントロールが出来るのだが…。 ブルーフレームに 直撃した! ブルーフレームの 右腕パーツに22ダメージ! (右腕装甲 -22 8/30) "継続"の症状が発生! 準備時間中もダメージ! 全く防御姿勢を取る事もなく、目前に迫るゴウカザルの拳を右肩に受け、陣の外へと吹っ飛ばされた。 地面を転がる勢いが止まったところで、ブルーフレームは手を付かずに無機質な動作で起き上がり、元の位置へと戻る。 これはロボトル続行可能と判断された時にフィールドに復帰するようプログラムされた、補助動力の働きによるものである。 コマンドラインの真上に戻ると、ブルーフレームは再び肩をカクンと垂らして、脱力してしまった。 「え…!? おい、どうしたんだよ! ロボトルが始まってんのは分かるだろ!?」 「ロボ? まるで木偶の坊とでも言った感じロボね! 整備不良のメダロットをロボトルに出すなんて、お笑いだロボ!」 「くっ…」 ナオキは悔し気に歯噛みしながら、見守る事しか出来なかった。 ブルーフレームは 待機して集中している! (一定時間フォースチャージ、メダフォースゲージ+20) 「これじゃ熟練度を上げる訓練にしかならないロボね! ゴウカザル、何度も右腕パーツのファイヤーを叩き込んでやるのだロボ!」 『了解 ロボ』 行動を終えて、ロボロボ団員側のコマンドラインへと戻っていったゴウカザルは、矢継ぎ早に指示を受けて折り返していった。 ブルーフレームは 継続のダメージを受けている…。 (脚部装甲 -4 61/65) 「敵のファイヤーを受けて、他の装甲にも継続ダメージが入ってるのか…! こーいうのは短期決着を臨むのがセオリーだってのによ…!」 ゴウカザルの なぐる攻撃 ファイヤー! ブルーフレームに 直撃した! ブルーフレームの 脚部パーツに22ダメージ! (脚部装甲 -22 39/65)
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