第一章・後編

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『スピード半減 加速ガ 掛カラナイ ロボー…』 脚部パーツを機能停止させられると、その能力値の半分の性能しか出せなくなる。 何故半分の機能は残るのかというと、それは機体の重量などを計算してティンペットが補っている、補助動力の出力分である。 元々の装甲を削って高性能の水準を維持している飛行パーツや、推進力を犠牲にして弾力性を高めてある潜水パーツならまだしも、他の脚部パーツを破壊された場合はフィールドの走破性や攻撃命中率に支障が出る上、相手の攻撃の回避は絶望的となる。 ブルーフレームは 継続によるダメージを受けている…! (脚部装甲 -4 31/65) 一方、序盤であれほどの猛攻を受け、継続ダメージを負いながらも、脚部が健在なブルーフレームのスピードは全く衰えない。 偶然の産物というか、ロボロボ団側の要領が悪かったせいではあるが、パーツが破壊されない程度に全体的なダメージの分散をしているのは良手だと言えるだろう。 それゆえに、ここにきて両者のスピード差が顕著に現れてきたのだった。 『どうにも、先を越されたようだな』 約半周の差があった状態で怒涛の追い上げを見せたブルーフレームだが、間一髪の僅差で先にゴウカザルにアクティブラインへと滑り込まれた。 ゴウカザルの ぼうがい行動 使用不能! ブルーフレームに 使用不能のマイナス症状が付いた! 右腕パーツを使えない! 『む…。そうきたか』 ゴウカザルが頭パーツから発する熱による電磁波を受けると、ブルーフレームの右腕が痺れたように力を失い、だらりと垂れてしまう。 使用不能のマイナス症状によって、ブルーフレームは右腕パーツでダメージを防御する事も、ライフル攻撃を使う事も出来なくなった。 『ロボロボロボ…! オ前ノ 右腕パーツハ 封ジタロボ! アトハ 継続ダメージデ 弱ッタ装甲ヲ ガムシャラ攻撃デ 一気二破壊シテヤルロボ!』 『お前はこんな手で俺の攻撃を封じたつもりでいたのか?』 『ロボッ…!?』
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