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…遠目から目を凝らして見ると、それはドレスではなく、ところどころに装飾過多なトゲトゲをあしらった、列記とした装甲なのである。
城崎のおじいさんのパートナーで、名前は「T-elos」といった。
『致し方ありません。…近接戦闘モードに移行』
止む無し、といった様子でKOS-MOSも臨戦態勢に応じると、右腕パーツからエネルギーで構築したブレードを展開する。
「よっしゃ、ルールはいつもの通りタイマンでのロボトル、公式戦ではないからの、パーツ賭けは無し! それでえぇかァ!?」
「異論は無い! 参るぞ!」
「「ロボトルー………ファイッ!」」
…始まってしまった。
自宅の前でいかにも殺伐な雰囲気を出してはいるが、この騒ぎは篠更木町のご近所さん達の間では、既に日常茶飯事となっていた。
この二人のじーちゃんは、昔から事ある毎に勝負を持ちかけ、勝負を競っている。
一体何の事情があるのかは、父さんも母さんも詳しく語った事はないし、じーちゃん本人も今となっては曖昧だそうで。
しかし喧嘩を持ち掛けるのに、「いけ好かないヤツ」というのはお互いに充分すぎる理由なようだった。
勝負の内容も多岐に渡り、ナオキが小さい頃は竹馬や腕相撲を、一昔前では人生○ームやたま○っちをしたり、そして最近になってはメダロットにまで勝負を持ち越していた。
「飽きないよなー、じーちゃん達も…。でももし飽きるような事になったら、もしかしたらもしかするかも…」
情けない話だが、今のナオキにとっては、お下がりを貰い受けるという願望も可能性のうちに入っていた。
「ワシらが先手じゃ、こすもす! まずは…右腕パーツ R-BLADE! 脚部を切り落としてやれい!」
『了解です、テッチャン』
KOS-MOSの なぐる攻撃 ソード!
T-elosは 脚部で防御した!
T-elosの 脚部パーツに27ダメージ!
(脚部装甲 -27 18/45)
『ハッ…軽いねぇ。まだ小手調べのうちからよくも大口を叩けたものだ、お笑いだよ』
『やっぱり言われてますがどうします、テッチャン』
「構やぁしねぇ! 先制を取れたなら景気付けに一発入れとくてぇ、相場が決まっとろーがァ!」
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