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しばらくして復活した姉ちゃんは相変わらず顔を赤くして夕食を作っていた。
熱でもあるのかな。
「姉ちゃん、顔がさっきからずっと赤いけど大丈夫?」
俺はリビングから台所へととぼとぼ歩き始めた。
「え、あっ。熱?なっななないない!ちょっとハンバーグ焼いてたら熱くてね。」
「そう。ならいいんだけど、ちょっとこっち向いて…」
そう言って俺は姉ちゃんの頭を両手で押さえて、こっちを向かせ、自分のおでこを姉ちゃんのおでこと重ねた。
ボシューー。空気の抜けた風船のように姉ちゃんはしぼんでいった。
「熱はない…か。でも調子悪そうだからベッドに寝かしておこう。」
姉は夢の楽園へと旅だった。
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