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こんなに近くで、先輩の声を聞いてしまった
もう、それだけで昇天しそうになってしまう。うまい言い方が見つからなくて悪いんだけど、その声だけでご飯何杯でもいけそうだ
「あ、先輩いたんですか?」
私が一人悶えながら、視線だけ彼に送っていると、真菜がケロッとした調子で言った
………
え?何、その感じ…
「扱いひどいな、おい」
その通りだよ
「冗談ですよぉ。はい、ちゃんと買ってきましたよ。お酒、その他もろもろのおつまみ、あとエロ本少々…」
な、何買ってきてんのよ!この娘は!
「よぉしよし、えらいぞ真菜ぁ」
バシっ!気持ちいいくらいの打撃音
「いったぁい!」
先輩に、パーで頭を叩かれて涙ぐむ真菜
「なんで誉めてるのにたたくんですかぁ!」
「やかましいわ。さっさと捨ててこいバカ者」
「えぇ!?せっかく買ってきたのにぃ。もったいないじゃないですか!?」
もったいなくない!さっさと捨ててこいバカ者
「じゃあ、お前が持って帰れ!」
えぇ?なんでそうなるの?
思わず、先輩に心の中で突っ込んでしまった
「いや、私よりも先輩が持って帰ったほうが、こいつも喜びますよ!無駄に飼い殺されるよりも、実際にあるべき形で使われたほうがこいつも…」
「わかった。わかったからお前、その口閉じろ」
……っていうか、
何なの?この人たち
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