桜音

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私とあなたが出会ったのは、桜が咲いていた木の下。 あなたと目があった瞬間、私はあなたに恋をした。 あなたと付き合い始めて最初の春は、私達が出会った桜の木の下でお花見をしたね。 あなたが私に好きと言ったとき、私の頭に桜がひらひら降ってきたね。 それを見て笑いながらあなたは、好きだとまた言っていた。 私達の幸せの日々は、突然の別れによって引き裂かれた。 あなたは心配させないようにと、私に言わなかったのかな。 旅立つ日、君に何も言えなかった。 私は無意識の内にあの桜の木の下に来ていた。 もうこの場所ともさよなら。
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