「さぁ、始まりだ」

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* 「結城月(ゆうきるい)って知ってるか?」 「ああ、あのなに考えてるかわからない、"ベットゲーム"参加者だろ?」 いつも耳にはお気に入りの水色のイヤホン。 学ランがモチーフの制服にしたって、中に着たフード付きの服が、更にその小さい身体を黒く覆い尽くしてる。 結城月は学校の嫌われものだ。 「また"ベットゲーム"で被害者を出したらしいぜ、結城月」 「被害者って…そこまで酷い状態になるの?"敗北者"って…」 「ああ。なんか…、目も当てられない状態になるんだって。でも結城が"ベットゲーム"に参加してるっていうの、ウワサだろ?」 「火の無い所に煙は立たねーよ」 「あ、シッ!」 ウワサをすれば影。 月はゆっくりと2年3組の教室に入っていく。 そして自分の机に鞄を置けば、外の景色を眺めた。
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