「さぁ、始まりだ」

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「結城ぃー!!」 そんな彼に近付くのは金髪の長身の少年。 野球部の人気者だ。 勢いよく近づけば結城月に抱き着き、ふにふにと頬を刷り寄せた。 「…志馬陽介(しまようすけ)…」 「電番チョーダイ♪」 「断る」 「俺と友達になろうよッ」 「嫌」 言えば月は席から立ち上がり、教室を出ていく。 一部始終を見ていたクラスメイトは、そんな陽介を見て近付いてきた。 「ヨウスケ~、なんであんなのに構うんだ?」 「ベットゲームに参加してるかもしれない奴に」 「ん?……んー、なんか、アイツ…あったかい感じがするんだよな」 「はぁ?」 陽介は月が出ていった扉を見つめればそう言った。クラスのみんなは呆れたようにため息をつくのだった。
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