「さぁ、始まりだ」

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「……う~ん」 陽介はボーッと教室の天井を眺める。 考えるのは一番前の席に居る、真っ黒な同級生の言ったことだけだ。 「陽介~、なんかあった?」 「…ああ、月に押さえつけられた」 「はい?!えっ、ちょっと…ま、流石男子校…ッ!!…て、まてまて、陽介が下…?ちょ、ええええッ?!」 暴走する友人を差し置き、陽介は一人で考えに老ける。 『興味本意で、お前みたいな平凡なヤツが近付くな』 やってないヤツがそんなこと言うわけない。 だとしたら月はやってると言うことだ。 なんか知らないけど、結城月には興味がある。いつもクールで孤高で、誰かと群れてるところを見たことがない。 憧れてるのかもしれない。 全く俺とは真逆の生き方を出来る結城月という存在に。 もし、あのゲームをすることで、結城月という人間と仲良くなれるのなら。 「……やりたいな…」 「ヤりたい?!どうしちゃったのさ陽介?!」 アイツと、友達になりたい。
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