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『お互いあっ!ってなったやん?』 おかしそうに清水が言う。 そう、たしかになった。でもあれはもしかしたらわたしがあって顔をしたからつられたのかもしれないとか思っていた。 「いや、でもあれやんね?そりゃわたしには名札があるから確実に和泉依舞だってわかるかもしれないけど清水にはないから確証もてなかったんだよねー」 正直なところを話す。 あの時ほんとは話しかけたかったのにかけれなかった。まあそれと女の人といたからっていうのもあるけど。 ………あれ?そういえばあの時の人はなんだったんだろう? 一人でまた考えているうちにもそんなことは知らない清水は話を進める。 『いや俺名札なんかなくても和泉だって一発でわかったよ?』 なんというか口元が緩んでしまうわたしが憎い。 あの時確かに清水とその謎の女の人を通したあとすぐ上がって水を取りにフロアーに出た時「あ、出てきたよー」って話してるのが聞こえてきたのを覚えている。わたしのこと知ってる…やっぱり清水かな?と思いつつ混乱していたから聞こえてないふりをしそのまま裏に戻ったのだ。 やはり、あれは清水だった。 さすがわたし!好きだった人を見間違うわけないよね。 なんて、口には出来ないけど。
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