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こんな感じで陸のヤクザ相手の逃走劇は長々と続いていた。
理由は簡単。
只、家を探して道に迷い、たまたま通りかかった廃ビルで「お前がうちのもん殺ったんだろうが」と怖いお兄さん達に囲まれているいたいけな少女を考えもなしに助けてしまっただけである。
残念ながら、後悔しかしていない。
陸も脚と体力には自信があったが限界が近い。何せ地理も分からず左腕に女の子、右肩にエナメルを担いでいるのだ。特に左が邪魔なことこのうえない。
しかも、さっきから少女の指示どうりに走っているのだがどうにも目的地にたどり着かない。
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