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「まだ…つかないのかよ?」
「もうちよっとかな~」
鉄橋の上を走りながら今度はクロールをしだした女の子に陸の心は危うく折られそうになる。
今、この子を渡して謝ったら俺だけは見逃してもらえないだろうか?それともこの子を置いて逃げるべきか?
そんなひよった考えを振り払うようにスピードを上げて橋を渡りきると巨大なビルが建ち並ぶ海上都市の中心「商業区」が 二人を眩しいほどの光で歓迎した。
「とうちゃくですよ~」
目的地への到着をつげ、女の子は唖然とする陸の腕からするりと抜け出して地面に降りると胸を張って説明し始めた。
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