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「おにいちゃんしらないみたいだからおしえてあげる。」
自慢気に話し始めた女の子に手を引かれながら後ろを振り返るとさっきまで鬼の形相で迫ってきていた男達が何事か怒鳴りながら去っていくのが見えた。
「『かいじょうとし』はね、さっきまでいた『きょじゅうく』とここ『しょうぎょうく』みたいにいくつかわかれてるんだよ。」
そんな出だしで始まった彼女のレクチャーで、追っ手が諦めただいたいの理由は掴めた。
どうやら、この「商業区」では常に人々は保護という名目で監視されているらしい。
故に何らかの悪事を働こうものなら、即警察のお世話になるのだという。道理で道のいたるところに監視カメラが設置されてるわけだ。たかそもそもなんでこの子はあんな奴らに絡まれてたんだ?陸がそんなことを考えていると前を行く少女の足が止まった。
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