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高校生になった春。
桜がヒラヒラと青空を舞った。
初日、私は人見知りと言うこともあり、ただ自分の席でうつむいて座っていた…だけで終わってしまった。
何もない、ただ苦痛しかない一日は終わった
タタン…タタン…
帰りの電車には大勢の学生とサラリーマンで埋め尽くされていた。
運よく私は腰をおろせた。
ふと…目に入った人は同じ制服を着た男子だった。
あ…
その男子が鞄につけているキーホルダーが自分と一緒だと気づいた。
可愛いうさちゃんなのに男子がつけてる…
彼女さんとオソロって感じかな?
その日から学校帰りの電車でうさちゃんの彼を探して見ているのが、私のただ一つの楽しみとなった。
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