リコ

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リコは可愛い奴だ。 何もないところで滑って転けたり、買うものを間違えたり、左右別の靴を履いてきたりする。 そのくせ、僕がヘマをするとお笑いの芸を見たかのように笑うし、僕が気にしないような細かいことを指摘する。 そんな、怠惰の意味も知らなそうな、何にしても一生懸命な彼女は、僕の心の陰を低い位置から照らし出す。
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