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何不自由なく、育った。
所謂わがままは、わがままにならないうちに解決していた。
小学校に入学した。
私立の、所謂お坊っちゃま学校だった。
同級生は、あまり話さなかった。
自分から話しかける事もなかった。
たまに話したかと思うと、それらは大抵、親の会社の事だった。
小学三年生になった辺りだったか、家へ帰ると、一番上の姉に呼ばれた。
その頃、一番上の姉は十九歳。高校を卒業して以来、いつも家にいた思い出しかない。
二番目は十五歳の高校生。白を基調としたデザインの、高級そうな制服を着ていた。
弟は五歳。幼稚園には行かせない家庭であり、姉や自分同様、家で雇った教師に教わっていた。
一番上の姉の部屋へ行くと、姉は自分を裸にさせ、執拗な愛撫を加えた。
当時こそ解っていなかったが、それは、所謂いたずらだった。
ただ、不快に感じた事はない、という事は記憶している。
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