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その可憐な少女はまだクスクスしながら補足してきた。
わけわかんねぇ…
俺が固まってると少女は突拍子もないことを言ってきた…。
ーじゃ、記憶消しますね♪
少女はニコニコしながら言うと、俺の顔を覗き込み
大きな瞳をうるわせキスをした。
突然のことで頭が真っ白になった。
ただただ暖かい感触と女の子特有の甘い匂い…。
俺は目を見開くも動けなかった。
いきなりされて頭が混乱していた。
少女は唇を離すと、
ーあれ…記憶が出せない…。
俺の心臓はかなりバクバクして張り裂けそうだった。
人生初めてのキスが訳の分からない女の子…ちょっとかわいいけど…
ハッ!と我に返った。
ーお、おまっ、なにすんだいきなりっ!
俺は言い放つが少女はなにかを考えているのか聞いてはいないみたいだった。
少女はハッ!とした顔になり、俺を見据え
ーあなたは…
そうつぶやいたと思ったら、服から携帯のようなものを取出し、
誰かと喋っていた。
その間俺を見張るかのような感じでちらちらと見てきた。
(いったいなんなんだ…)
そうお思ってると少女が歩み寄って、
ー私はセフィアです♪あなたを私たちのセカイ、グランヴェルに連れて行きます♪
またしてもこの事態を把握できず、俺は
ーはい?
ーでは、失礼しますね♪
そういうと俺の身体に触れながら呪文のような言葉を唱え始めた。
ー我が名はセフィア…王国グランヴェルへの帰還を求めるもの…
その瞬間、俺の周りにピンク色の光となにかの模様がとり囲った!
ー聖なる光とともに帰還する…ヴァイスホール!
突如、模様に穴が開き俺とセフィアと名乗った少女はそこに落ちて行った…。
ーうわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっ!!!!
この先どうなるのか…
俺は何をされるのか…
怖くてしょうがなかった…。
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