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それはある日の午後。
「あ~…またフラれた~」
そう言って机に項垂れる瞬。
まぁ…いつものことだけど。
「早かったね。今回は何日?」
「一週間。慰めてよ、蒼(アオイ)」
「はいはい。よしよし」
よしよし、と瞬の頭を撫でてあげた。
「顔良し頭良し。おまけにスポーツも出来て性格も良いって言うのに、どうしてフラれるかな~?」
……自分で言うのもどうかと思うけど…。
確かに瞬は、文武両道で性格も明るくて真面目で優しくて、老若男女誰からも好かれる。
僕もその一人だ。
「あ~彼女ほしい」
だけど瞬は僕の気持ちに気づいていない。
同じ男だし、幼馴染みってこともあるから仕方がないのだろうけど、少しくらいは僕のこと見てくれてもいいと思う。
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