ありきたりな日常

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今日もまた、 いつもと変わらない水曜日。 2時間目と3時間目の間の休み時間。 ボクはいつも通りゲームをしている。 もちろん、ヘッドフォン付きだ。 3時間目は体育だ。 だから皆は着替えをしている。 ボクはゲームをしている。 [おい、シャナ。次の時間、体育だぞ。 着替えなくていいのか?] シャナとはボクのあだ名だ。 当然、ヘッドフォンをしているボクには その声は聞こえていない。 [おーいもしもーし。シャナー。] 彼はあきれたのか、 ボクのヘッドフォンを 無理やりとってもう一回繰り返した。 [次の時間体育だぞー。 着替えなくていいのか?] ボクは多少イライラしながら、 [大丈夫だ。問題ない。 次のセーブポイントまでまて。] と言った。 いま声をかけてきたのは、 クラスメイトの高橋克典。 通称かっちゃん。 まあボクは克典と呼んでいるがな。 [んなこと言ってないでさ、 もうチャイム鳴るぜ?] しつこくボクを急かす。 めんどくさ。 しょうがなく、ボクは途中で セーブをし、着替えた。 着替え終わると同時に チャイムが鳴った。 授業の始まりのチャイムだ。 当然遅刻。 ボクと克典は走って階段を下った。 体育は校庭で授業をする。 そこまで走る。 オタクでゲーマーのボクにとって、 これほど疲れることはない。 二階まで降りたとこだろう。 ボクは諦めて、克典を見送った。 そこから徒歩で校庭へ向かった。 校庭へ着くと、朝より空が黒く、 まるでシャープペンシルの芯で 埋め尽くされているような感じだった。 気味が悪い。 ふと気がつくと、 授業をしているはずの ボクのクラスの生徒が見当たらない。 体育館の可能性も考えたが、 体育はいつも校庭だ。 じゃあ何で皆いないんだ? ボクは少し怖くなって、 しばらくの間、 その場から動くことが出来なかった。
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