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最近、思うことがある。
「も~、マジ格好良すぎてどうしよう!?」
「…俺はそんなお前をどうしてくれよう」
もし幼馴染みなんかじゃなければ、一歩を踏み出すことが出来たんじゃないかって。
いつからかなんて分からない。
確実に言えるのは、俺はイヅキが好きだってことだけだ。
けれど、彼女に俺は単なる幼なじみにしか映らない。
学年でもかなり人気を集めるサッカー部のエース、佐藤。
「好きみたい…」
他の女子にすればいいものを、何故か俺に相談してきた瞬間、俺の失恋は決まってしまった。
…彼を見るとき、女の表情を浮かべるイヅキ。
それは俺といる時には決して見れないもので、ただ、俺じゃダメなのだと漠然と思った。
だから、俺の気持ちを伝えたりなどしてはいけない。
それがヘタレな俺に出来る、彼女の笑顔を守る唯一の方法だった。
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