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明日の新聞には、こう書かれるだろう
『静かな港町。一夜にして殺人現場とかす! 殺害されたのは、この町に住む十七歳の・・・』
そんなことを頭の片隅に思いながら…自分は今とっても危機的状況に瀕しています。
「さぁ、早くそのペンダントをよこしな」
「ですから…その前に、この自分に向けられている銃を下ろしていただきたいんですけど」
「下ろすわけねぇだろ!」
「あは…やっぱり?」
静かな夜の港町には、光も少なく人通りも少ない。
それを狙ったかのように、30分からずっと追いかけられている。
この追われている方の首に掛けられている、月の光に反射して光るのは赤橙色のペンダント。
これが狙われているものだ。
「はぁ…」
「なんだ!そのため息は…」
2015年9月9日17年生きてきました。でも…ここまでの命なんて悲しすぎる!
…っていうか今時銃を持って堂々と表舞台に立つヤクザ(マフィアではないと思うので…)がいることに驚きだけどね…
「…あの~、自分は明日高校あって宿題しなきゃなんですよ。これのために今まで何回待ち伏せされたと思います?」
「知るか!てめぇが大人しくペンダントさえ渡せばいいんだよ。ったく、毎度毎度」
「昔から逃げるのだけは得意なんですよ!」
「自慢すんな!」
「あ、夜だから灯台きれいですね。あそこまでいきませんか?
あそこなら渡す気になるかもしれません」
「嘘つくな!!その手には、もうのらねぇぞ!」
はぁ~…天国のお母さんお父さん、あと家にいるおじいちゃん。
自分悠長に話しているように見えますが、今5人もの方に銃を向けられ挙句の果てに後ろ十㎝には海ですよ。
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