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波の音と、海の臭い…に、混じって何、この臭い!?
「うわぁ!…あれ…ここは…」
波の音に海の臭いと混じった臭いは、汗のような臭いと…
「…酒の臭い?」
「…ふぅん…こんな小さな奇天烈ボンボンでも酒は飲めるの?」
「誰!?」
目の前には鉄格子。その向こう側で今階段にだらしなく腰掛けている人からの声
「おや?助けてもらって最初に言うことか?奇天烈ボンボン」
「き、奇天烈ボンボン!?」
「俺は…ジャンケンに負けて…おやつの時間…お前の見張りだ…」
「み、見張り?」
(…っていうか、なんて格好…この時期に…マフラーって…しかもその下ノースリーブだし…季節感なさすぎ…)
「…思っていることは口に出した方がいいぞぉ。奇天烈ボンボン」
「へ!?」
(な、なんで…分かった?)
「俺は、シオン。よろしくな、奇天烈ボンボン!そんでもって、俺はここの海賊船の…」
「ちょ、ちょっと待ってください!」
「どうした?奇天烈ボンボン。俺は話を途中で終わらせられるのが嫌いなんだ?」
「とりあえず『奇天烈ボンボン』は、やめてください!
自分には、コニス・ロッツという名前があります!」
「…やっと名乗った。コニス?変わった名前だな」
「変わった名前って…」
「う~ん…」
そういうと目を閉じ考え出した…と思ったらすぐに目を開け、
「じゃあ、コニィと呼ぶから!」
「は?」
「そんでもって、お前を一日観察して怪しい奴じゃないってわかったらまた対処決めるからさ、大人しくしとけよ。
船乗って身ぐるみ取られたり、殺されたりしてないだけマシだと思え」
「自分は普段から大人しいです!しかも、牢屋に入れられたら一緒な気が…じゃなくて」
ドドンッ
「うっわぁ!」
「ひゃぁ!!」
「な、なんだ?」
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