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飛行場に依織が舞い降りた。
しかし、彼女は飛行機に乗っているわけではない。
彼女の翼には金色の翼が生えており、それで飛翔し、そして舞い降りた。
翼の生えた彼女の容姿は美しいが、世界の終末に、天より遣わされた天使のような恐ろしさが内包されている。
それを、彼女の両手に握られている漆黒の機関銃が引き立てている。(機関銃を片手、しかも2丁持っている時点で恐ろしいが)
「航空機を3機撃墜、巡洋艦2隻を大破させました」
依織が上官に戦果を報告した。
「よくやった。ではいつもの部屋で休むといい」
依織はそれ自体が発光体となっている光の翼を消した。
刹那、黄金の光の残滓が舞った。
残滓は夕陽に照らされて輝いた。
それは終末を予感させる不吉さを孕んでいた。
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