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待ち合わせ場所の忠邦の家から歩くこと約10分、忠邦の父の友人がいるという工場に着いた。
「よお、忠邦。何か用か?」
首にかけたタオルで汗を拭きながら、忠邦の父の友人と思しき人物が工場のような場所から現れた。
「そっちの子は友達かい?」
「高坂蓮です」と、自分の名を言った。
「よろしくな。俺はここの所長の大崎だ。で、要件は?」
「軍から買い取った偵察機を持ってますよね?」
大崎は「ああ」と答えた。
「それって操縦簡単ですか?」
「お前、彩雲に乗る気か? それなら無理だぞ。色んな箇所が壊れているから」
「修理できないのですか?」
大崎は少し考えるとこう言った。
「直すことはできる。ただ忙しくて修理する時間がない」
「でも」と付け加えて話を続けた。
「お前らが修理するなら話は別だがな」
「修理の前に機械工学を学んできます」
2人は大学で機械工学を学ぶことを決めた。
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