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姉を絞殺しようと首に手をかけると、彼女はぼくの手を自分の首から外し、胸の方へゆっくりとずらして言った。
「あなたは胸の大きな子が好き? もしそうなら、私はあなたの恋愛対象になれるのかしら?」
姉はぼくの手首を取って、ぼくの掌と指に自分の胸を、服の上から長い時間をかけてなぞらせていった。
ぼくが改めて姉への殺意を伝えると、彼女はくすくす笑って言った。
「冷たくなった私の胸は、あまり触り心地が良くないと思うけれど?」
姉はぼくの恋愛対象にはなれない。ぼくも姉の恋愛対象にはなれない。
ぼくたちは血が繋がっているから。
「じゃあ、せめて私の胸の感想を教えて?」
ぼくは自分の部屋へ逃げ出した。
姉は終始微笑んでいた。
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