甘いお菓子、ソレはキミ

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 熱いキャロの吐息を近くで感じて、ボクは身体が熱くなるのを感じた。  うっすらと眼を開けて見る。  すぐそこにはキャロの顔。さっきよりも緊張するのはなんで?あ、よくみると睫毛も緋色だ……。  あと数ミリ、あと数ミリでキャロの唇がボクのソレに触れる。    ドクンドクン。    心臓が今までに無いくらい暴れる。  キス、てこんなに緊張したっけ?  きっと相手がキャロだからだ。  暴れる心臓をそのままに、唇が触れ合うのを大人しく待っていたけど、その時はなかなか訪れなくて……ボクはゆっくりと瞳を開ける。  すると、目の前には苦笑するキャロの姿があった。   「お預けくらったなぁ」 「え?」    本気で残念そうな声で呟くと、キャロはボクをゆっくりと地面に下ろす。  なんで?なんでキスしてくれないの?
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