伝説としてのモモタロウ

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―――オリンピック サッカー決勝。 『ゴオーーーールッ! 決まりました短友! 見事にPK戦を勝って、とうとう、とうとう日本が、サッカーオリンピック金メダルの勲章を手にいれましたッ!』 日本のスター選手、短友の大活躍により、日本サッカー代表は 初の栄冠を手にいれた。 『やりました日本!やりました日本! 北アイルランド代表を破り、日本サッカー連盟創設以来の夢を、ここ鬼ヶ島記念スタジアムで達成しました!』 桃色のユニフォームを身にまとった選手団が、抱き合い涙し、喜びを分かち合う。 桃色ユニフォーム、と聞いて違和感を覚えた人は少なくないだろう。 代々日本サッカーのシンボルカラーは青。 そう、『サムライブルー』であった。 が、時を経た今ではそのカラーを使おうと言い出すものはいない。 誰が何を言おうと、基盤の色は桃色なのだ、そう決まっている。
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