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リスティア教国では、あたしのおじさんがあたしを守って死んでしまった。
あのあと、瓦礫の中からなんとか『小夜嵐』の残骸だけでも見つけることができて、それは故郷の『霧の里』に埋めてお墓にしました。
きっとおじさんも喜んでいるんじゃないかと思います。ううん、きっと喜んでいるに違いありません。
そして、あたし。
あたしは今……カーチャンやってます。
いや、あんたたちが考えているようなカーチャンじゃないわよ。別に結婚なんてしてないし。
こう見えて結構一途だからね、あたしは。今でもまだ……まぁ、いいわ。
あたしはね、あの戦いで親を失ったり故郷を失ったりした子供たちと一緒に暮らしているの。
あたし自身、家族もなにもかもなくしているからなんとなく痛みがわかるのよ。
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