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その男が醸し出す雰囲気は、どこか人間離れしているようにも思える。
「…人間か?」
旅人がつぶやく
「あれがゴブリンに見えるかい?」
冗談を言い合う2人の元へ、男が近づく。
かなりの長身であろう男性は、フードを被っているため素顔はみえない。
背中には大剣を携えており、ただものではないことがわかる。
「アムという少年を知っているか?」
「アム?黒髪のアムかい?」
「どこにいる!?」
男の声は何処か焦っているようにも聞こえる。
「どこって…町外れの長老の家に…」
それを聞くと、男は店を乱暴に出ていった。
途中、蹴飛ばされた店番のゴブリンが悪態を着いたが、男に聞こえることはなかった。
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