03.

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「ドラゴンは、とても賢いし強い。それに長寿だ。 アグムトはすでに2000年の時を生き、どんなドラゴンより世界を知っている。 その反面、とても貴重な生き物でもある。 ライダーは、ドラゴンを見つけ、契約をしなければならない。 間違ってはいけない。ライダーがドラゴンを選ぶのではなく、ドラゴンがライダーを選ぶのだ。 死にかけの私を、アグムトが拾ったのだ。それが私たちの出会い この話はまたいつか話してやろう」 『ずいぶん懐かしい』 アグムトは、ふふんと鼻を鳴らすと強く羽ばたいた。 スピードが上がり、少しだけ上昇する。 「君も、ドラゴンを見つけなければな。焦らなくていい。 遅かれ早かれ、必ずドラゴンは現れる。 だが、その前にお前は学ばねばならぬ。 魔法術に剣術。そして賢いものの考え方を。 ドラゴンライダーの使う魔法は普通とはちがう。 まあ、のちのち教えていくとしよう」 『見えてきたな』 テオラドが顔をあげると、目線の下には巨大な雲が広がっていた。 よく見れば、雲の上に建造物が見える。 中心に巨大な湖が広がり、綺麗な緑もある。 建物の明かりにより作られた、美しい夜景。 『随分流されていたようじゃな』 「ドラゴンライダーの里は、雲の上にある。 雲と共に世界を移動し続けるんだ。ただ、他の雲と違って分裂したり消えたりはしない」
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