03.

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下降するに連れて、ドラゴンライダーの里が大きく鮮明に見えてきた。 月明かりと町の明かりで、幻想的な風景が広がる。 「ここが、ドラゴンライダーの里。通称グランフィーネ」 全体的に楕円形を描いているグランフィーネは、真ん中に巨大な湖があり、南北に森。東西に町が広がっているようだ。 アグムトが町のすぐ上を飛行すると、他のライダー達が手を大きく振った。 何か言っているようだったが、風の音で聞こえない。 「ライダーとドラゴンの居住区は森の中にある。 巨大な樹木を加工して家を作るんだ。 グランフィーネは…そうだな、人間界の食べ物で言えば、ドーナッツの形をしている。 真ん中は湖だ。 東の町は、生活用具や食べ物を売っているイースト街。 西が鍛冶職人の町、ウェスト街。 南は、年老いたドラゴンやライダーが暮らしているとても神聖な森、アルチェスの森」 目的地に着いたのか、アグムトは小さく羽ばたき、森の地面にその巨体を降ろした。 側には、巨大な樹木があり、内部から淡い光を放っている。 どうやら、木の中に家が作られているようだ。 「そしてここが、私たちドラゴンライダーの居住区、リーフの森だ」
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