03.

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「お風呂…ないの?」 テオラドは目を丸くすると、困ったように笑った。 「そうだったな…。人間というのは綺麗好きだったな。 基本的に、どこの家にもシャワーはないが…そうだな。湖で好きな時に水浴びをするな」 「湖で!?楽しそう!」 「ああ、楽しいとも。ドラゴンと共に上空から水面へ飛び込むんだ。湖はとても深い。水中はとても綺麗だから、目を開けるとどこにも負けない風景が広がってるんだ」 楽しげに話すテオラドを見て、なんだかワクワクしてきた。 あれ?でも、さっき… 「ねぇ、テオラド。人間というのは。って言ったけど…貴方は人間じゃないの?」 「元人間だ。今はドラゴンライダー」 何が違うんだろう… そう思ったのを察したのか、テオラドは説明を始めた。 「人間とライダーの違いは、大きく分けて三つ。 一つは寿命。ドラゴンライダーの証を得ると、体内の細胞の構造が変わる。 永遠なわけじゃない。ドラゴンと共に生きるんだ」 「それって…ドラゴンが死んじゃったら…」 「ああ、ライダーも死ぬ。逆もまた然り」 でも考えてみたら、アグムトの年齢は2000歳。でもテオラドがライダーになったのは300年前で…。 あれ?計算が合わないや
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