03.

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こんなのを楽々と担いでいるテオラドは、凄く力持ちだ! 「ま、当たり前だろうな。その剣は私以外誰も持てない」 『クックックッ…』 アグムトの押し殺したような笑い声を聞いて、僕は耳まで赤くなるのを感じた。 「ひ、ひどいや!」 「くくっ…いや、悪かった… 私が持ってきて欲しいのは、そこに立て掛けてある剣だ」 テオラドが指差した方を見れば、出入り口のすぐ側に、テオラドの大剣より一回り大きな剣があった。 特になんの装飾も施されていない普通の大剣。 「もう騙されないぞ!どうせこれも持てないよ!」 「そう言うな。出来るか出来ないかは試してみてからいいなさい」 ちぇ、何だよさっきから… どうせ無理なんだ… そう思いながら、僕は剣を抱えるようにして持とうとする。 「…え?」 突然の出来事に、僕は思わず剣から手を離した。 カランッと音を立てる剣。 そう、剣はとても…軽かった。 「ほら、持てた」 テオラドがそう言う。 え、なんで? もしかして…僕…とても強くなったのかな!? 力がついて、それできっと… 「その剣は、鈴で出来ているからとても軽い。 見た目ばかりの中身のつまってないガラクタだ」 「…もぅっ…なんなんだよぉお!!」 僕の悲痛な叫び声は、森の木々に反響して何度も響き渡った。
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