02.

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2人が妄想話に耽っていると、太陽が沈み始め、村が赤く染まり始める。 大通りの人だかりは、いつの間にかずいぶん静かになっていた。 「さあ、2人とも。もうお帰り」 「今日は家じゃなくて、長老の家に行くんだよ!ばあちゃんも先にいってるはずだ」 女将が2人の服装を正しながらそういった。 それを聞いて、アムがげんなりと首を垂らす。 「長老の家、遠いんだよね…」 「ねぇ、アム。お化けとか出ないよね?」 「大丈夫だよ、ニール。ファントムはまだ寝てる」 2人は手を繋ぎ、よくあった歩調で駆け出す。 そんな2人を、女将とオヤジはいつまでも見つめていた。 「魔法使いにドラゴンライダー。オレも子供のころ夢見たもんだ」 「楽しみだね。明日の朝にはお前さんの弟子になってるかもしれないね」 女将の言葉に、オヤジは肩をすくめた。 「よしてくれ。オレの気苦労が増えるよ」 「あははっ!本音はそうでもないだろう? あの子達はとても器用な子たちだ。何になろうとうまくやれるさ」 「なれるといいな、魔法使いとドラゴンライダー」 「馬鹿言いなさんな。魔法使いは100年。ドラゴンライダーに至っては300年も出てないんだ」 日がすっかり落ち、辺りが暗くなったころ、料亭に客が入り始める。 「お、今日も頑張りますか」 女将は、妊婦のように膨らんだお腹をポンッと叩いて気合いをいれる。 「オレんとこもそろそろ客が来るだろう」 そういいながら、2人は自分の仕事場に帰っていった。
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