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「この村から最後に魔法使いが生まれたのは、いまから100年前じゃ」
「そんなに前なの!?」
ニールは、がっかりしたように肩を落とした。
「ドラゴンライダーに至っては、300年も前じゃよ」
アムは悲しげに眉を落とすと、俯く。
「…なに、お前たちならなりたいものになれるだろうよ」
ばあ様の柔らかな声に、2人は顔を見合わせて笑う。
「ねぇ、アムでも、たとえ何になっても」
「ああ、ニール。僕らはずっと一緒だ」
その言葉をきっかけに、長老は木箱をひらく。
青白い光が、2人を包み込む…
森に囲まれ、大陸の辺境に位置するこの村は、王国の目に留まることもなくひっそりと存在していた。
人々は皆温かく、平穏な日々を送っている。
そんな村で生まれ育った2人の少年アムとニール。
彼らの運命の歯車は、音をたてて回り始めた…
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