02.

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────────────────── 「…最近、おかしいと思わないかい?」 ここは、村の中心にある酒場。 店の中央付近で、2人の男が話している。 「なにがだい?」 「最近、やけにモンスターが少ないと思わないか?」 そう聞いたのは、先程まで双子と一緒にいた宿屋のオヤジだ。 もう一人は、旅人だろう。 細長い手足がやけに特徴的である。 「そういやぁ…言われて見れば…」 「この村の川の水を飲みに、毎日ズーの群れが来るはずだ。 ここ1週間見かけてねぇ」 この村は、森が近くにあるため モンスターたちがよくやってくる。 ズーは、基本的にきれいな水しか飲まず、この村の水を求めて毎日大群で押し寄せるのだ。 羽を広げると2mほど。 鷹に似た姿で、性格は温厚。 他にも、水辺には沢山のモンスターが集まるはずだ。 なので、モンスターを見かけない日などないのだ。 「そういや…前の村で妙な噂を聞いたな…」 旅人は、思い出したかのように話始めた。
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