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しばらく森を
さ迷い歩いていると、
遠くのほうに
ぼんやりが灯りが
見えたような気がした。
あたしはさっきの情事に加え、散々歩き回っていたので体力の限界だった。
吸い込まれるように
フラフラと、
その灯りへ向かって歩く。
すると――…
そこには古ぼけた、
無駄に大きい、旅館のような建物が、森のまん中にどっしりとかまえていた。
今にも倒れそうな、
古い木の看板が、入り口と思われる、ドアの横に立て掛けてある。
消えそうだけど、
かろうじて読める。
「ゆ…?」
"夢ノ見茶屋"
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