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目の前がパアッと
明るくなって。
それからの記憶はない。
気がつけば、
朝を迎えていて
あたしは和室の
まん中に敷かれた
布団で、寝かされていた。
あまりのパニックで
気でも失ったのだろうか。
上半身だけ起こして
しばらくぼーっとする。
…最近ぼーっとすることが
多くなったなあ。
なんて、まだ起ききっていない脳で考えていると、
｢わっ！｣
目の前の障子が
スパッと開いた。
そしと、
スッと入ってきたのは――…
｢………こけし？｣
あ、っとあたしは
思わず手で口をおおう。
つい思ったことが
口に出てしまった。
こけしのような髪形に
刃物で切りつけたような
鋭い瞳。
そして、真っ赤な口紅。
肌の色は、
雪のように白くて
これぞ、
"日本の美人"の象徴だ、
と思った。
そして、鮮やかな
紅い着物を着ている。
いきなり入ってきた、
その人は、何も言わず、
あたしの顔をジッと
見つめている。
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