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余計にそう思われてしまう事に、彼は他の隊士達と話しをしている時
女の話しが出ると狼狽え逃げるように部屋を出ていくのだ。
本人はただ気恥ずかしく思っているだけのようだが。
女の話しが出た時、一瞬頬を赤らめる。
それが矢鱈と他の隊士達には色っぽく目に映る。
だから衆道に通じていない者でも面白がり、からかう反面
毒にも似た彼特有の色気を含んだ表情を見たいが為にその話しをわざとしたりもした。
惣三郎はやがて人を避けるようになった。
すると自然と一人になる事が増え今度は衆道の者達が言い寄るようになり呆れ果ててくる。
そんな時、彼を励ましたのが同期の田代彪蔵(タシロヒョウゾウ)であった。
田代との関わりが青年の人生の歯車をおかしくするのはまだ先の話し。
ある日、惣三郎が五番隊隊長、武田観柳斎に呼び出された。
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