はじめての撮影会

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. 「はーい。」 大樹に注意されたように、しっかりと頭の中で噛んだ回数を数えながら、お寿司を次々に制覇していく。 「おいひー。やっぱり、ネギトロがいちばん!」 「そうか? 俺は玉子巻きが好き。」 「えー。意外と、お子様的な味覚!」 「うるさい。ほら、ネギトロ巻いたから食べなよ。」 そう言って、大樹は私のお皿にネギトロ巻きを置く。しかも3本も。 それを口に含むと、目の前に広がる笑顔。 他と変わりはないはずなのに、心もお腹も満たしてくれる、大樹の手巻き寿司。 「……大樹の巻いてくれたの、凄く美味しいよ。」 「そう? じゃあ俺にも作って。玉子巻き。」 「うん。任せて!」 私が笑顔でそう言うと、満足気な顔をして照れ臭そうに微笑む。 そんな大好きな大樹の為に、愛情をこめて巻いたお寿司。 変に力を入れ過ぎて、微妙に曲がってしまった。 「……何か、歪になっちゃった。」 「ふっ……本当だ。」 「お皿、貸して?」 .
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