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無意識に
ふかふかのクッションの端を
握っていた手に力が入る
(あんたが…大丈夫なら……)
チクッ
「……それでどうしたの?」
(あぁ、最近全然会ってないし
あんたのこと心配だったから…)
そういうことか
どんどん心の中が罪悪感でいっぱいになり
胸の辺りに痛みが入った
だがそれを感じた瞬間、
自分に対してなんだか笑えてきた
「クスッ」
(何よ)
自嘲気味に笑うと
電話からムスッとした声が聞こえた
「いつもレンには心配かけさせてばかりだ」
本当にいつもそう思う
(………あんたのせいじゃないでしょ)
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