01: seiya side

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…あの頃は、こうなるなんて思いもしてなかった。 「ふふ……」 そんなことを考えていると、つい笑ってしまった。 「ん、どーしたの?」 「なんでもないよ。荷物係、頑張って。」 俺の後ろを、荷物を全部持ってついて来る雅仁。 …別に、俺は自分から“持って”って言ったわけじゃないからね? 雅仁が“持つよ”って言ってくれたから、それに甘えただけで。 「こんなに買うなんて思ってなかったんだもん…!!」 雅仁は“持つ”と言ったことを後悔しているようだった。 「重いなら半分くらい持つよ? それでも重いならカートに載せればいいだけの話だし。」 俺は気を遣って言ったつもりだったんだけど、それが逆に雅仁のプライドに火をつけてしまったようだ。 「いや、持つ!!」
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