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アリガトウ、ウレシイ、シアワセ…。
たくさんの言葉が浮かんではくるけど、全然どれも今の私の気持ちにぴったりじゃない。
もっとビシッと、一言でこの気持ちを表せる言葉があったらいいのに。
もっと私がボキャブラリーに富んでるヒトだったらよかったのに。
「…すき…。」
たった一言、ホントにホントに小さな声でつぶやいた言葉。
今の私に言える精一杯の言葉だったけど、那智さんにはきっと聞こえてなかっただろうな。
那智さんは何も言わずに、ずっとずっと頭を撫で続けてくれてた。
私はその日もまた、那智さんの胸に甘えたまま眠りに落ちていった。
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