01.私と君の関係

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『もう遅いので、また明日。おやすみなさい』 渡瀬君からのメールを見て安心する。 渡瀬君と夕飯を食べて、見たい番組が始まる前にちゃんと帰って来られた。 それからお風呂に入ったり明日の授業の予習を少しやって、ちょっと寝るまでには時間があるなと思っていたときに渡瀬君からメールが送られてきたのだ。 今日の事から始まり、最後の方はかなり脱線したくだらない話になってしまった。 メールのやりとりを開始して1時間とちょっと。 ベッドの上から時計を見ると、針はすでに1時を指していた。 おやすみと返事を送って、上半身をベッドに預ける。 さすがに1時となると眠い。 2時や3時まで起きていると言う友達もいるけれど、私には絶対に無理だ。 起きていられたとしても、次の日の朝にきちんと起きられないと思う。 「ふぁ~」 眠気のせいか、あくびがでる。 大きく開けた口を左手で押さえ、右手に持っていた携帯を机に置く。 一回伸びをして、部屋の電気を消すと布団の中にもぐりこんだ。 だるくなった身体をベッドに預け、ぬくぬくの布団の中で眠りにつくこの時間が私の至福の時である。 ゆっくりと目を閉じた。 『絶対先輩の方がかわいいと思います』 ふと渡瀬君の言葉がよみがえり、途端に顔が熱く火照りだす。 「私が・・・かわいい?」 自分で口にした言葉に再度恥ずかしくなった。 誰にも聞かれてなくて良かったと、ほっとする。 渡瀬君の好みの女の子は、私みたいな地味な子なんだろうか。 もしもそうなのだとしたら、あんなに綺麗な顔をしているのにもったいない。 彼には美人な女の人がよく似合うと思う。 そう、あの腕時計のポスターに写っていたモデルのような、完璧な子。 そういえばあの時、渡瀬君はあのポスターに釘付けになっていた。 もしかして、あのモデルの子がタイプなのかな? 確か、そのモデルは秋元有希(あきもとゆき)という名前の子だったと思う。 私の一つ年下で、渡瀬君と同い年だとテレビで言っていたことを思い出す。まだ高校一年生なのに人気があって、たくさんお仕事をしているなんてすごいな。 何で私の方がかわいいと言ったのだろう? それは心から思ったことなの? それともからかっただけ?
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