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「……っ」
「?」
嬉しくなって顔が熱くなり思わずにやけてしまっていたら、柚季の方から息を呑む音が聞こえた。
顔を上げると、柚季が口に手を当ててそっぽ向いていた。
「……あっ、いや、何でもないよ。心配しないで、そんな顔しないで」
(そ、そんな顔?)
何してるんだろうとじっと見ていたら、視線に気付いたらしく慌てだした。
「あの」
「え」
「友達から、始めません……か?」
言った。言ってやったぞ。
すると、柚季は目をくわっと開いて身を引いたかと思ったら、すぐに口を開いた。
「そんな……、歩と友達だなんて厚かましい!」
(僕に付き合おうって言ってた癖に……)
さっきと言ってる事が矛盾している。
うぅ…、じゃあ交渉が駄目ならお願いで……!
「と、友達に、なって下さい……っ!」「はい!」
早い。
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