※絶対なんて無い

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「―――さて、二次会行きますか!」 「いいっすね部長!今度は負けませんよー!」 「おい晴斗、部長に失礼だろ」 「なんだよ周平、ノリ悪いぞー!!」 次々と立ち上がる人達を横目に、ちらりと腕時計が目に留まる。あ、今何時なんだろう。 「……って、もうこんな時間か!?」 針は終電の時間の10分前を指していた。 「ご、ごめん!俺終電遅れると帰れなくなるんで、帰ります!」 「さ、坂城くんその格好で――」 「坂城さん!服――」 「じゃあ失礼します!!」 俺は終電の事しか頭に無く、荷物をまとめお金を置くと皆の制止を聞かずそのまま急いで居酒屋を後にした。 ―――女装をしたまま……。
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