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―――しかし、その手は俺の期待を裏切り、待ってましたと言わんばかりに俺の自身を後ろから指先で撫で繰り回しだした。
(~~~~っ!?)
ま さ か
男狙い…だと…っ!?
そんな筈は無い。仮に、仮にだ。男狙いだとして、俺を痴漢する奴なんかこの世にいてたまるか。
考えれば考えるほど謎が深まる。その間にも痴漢は形を確かめる様にやわやわと撫でてくる。
「あの、やめてくれませ…っん、か……?」
周りに迷惑がかからないように声を小さくさせ、後ろの人の手を掴んで制止をかけようと後ろに手を回した、が。
う……うぎゃあああ!!手、手ええええええ!
何故か手を握られてしまった。お、俺にその気は無いです!
しかし、後ろの人は俺の手と小さな攻防を繰り広げた後、あろう事か俺が負けてしまい、何故か俺の手の甲に重ねてぎゅうと握られてしまった。
俺より大きい手が俺の手を握ったまま前に戻して、俺の自身に重ねて―――
―――げっ!?
気付いた時には既に遅し。
「あ……、っ!?」
後ろの人は俺の手を使って自身を揉みだした。
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