のらりくらり

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後ろの人物の顔があるであろう横を向くと、細身の短髪黒髪美人が俺にのしかかっていた。 「ナコ!蒼汰から離れろ!!」 「なーに言ってんの。蒼汰は僕の物だもんねー?」 「ナコの物では無いけどな」 俺はそう言いながらナコの喉を掻いてやる。ナコは俺のパートナーで、猫の獣人だ。整った顔からよく間違われるが、れっきとした男だ。 「流石僕の蒼汰んっ!いつも僕のいいところやってくれるから気持ちいー…」 耳をピクピクさせ、喉を鳴らして体を更に俺に預けてきた。 「重い」 「退けよナコォォ!!蒼汰が嫌がってんだろうがよお!」 「ふ、負け犬。そこで一生吠えてろ」 「ぐるる…」 涙目になりながらコウはナコを般若のような凄い表情で睨んでいる。 ……お腹すいたな。
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