消えない印

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眠たい。 西野さんがいないすきに布団を剥ぎ、足を床につけた。 彼のパジャマを借りている私は、まるでサンタを探す子供。 「…いっ。」 二日酔いと睡眠不足を抱えた頭は、まるでダンベル。 ど…どこ、シャワー…。 泥酔状態ってくらいフラフラさ迷ったあげく、ある部屋を通りかかった。 「……あ。」 30センチ正方形の水槽が、殺風景な部屋の棚の上に置いてある。 真っ暗な部屋に乏しく光る、水槽の青い光。
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