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「いらっしゃいませー!!」
夏休みに入って数日、
慌ただしい夜の居酒屋。
そこで働いている一人の青年がいた。
お客様が来るといつもニコニコ、笑顔で対応する爽やかな青年。
彼の名前は中井祐也(ナカイユウヤ)
彼はアルバイトをして生計を立てているただのフリーター。
ではなくて、ただの?売れない芸人だ。
彼がなぜ売れないのかはいくつか理由がある。
一つは事務所が小さいことだ。
事務所が小さいから売りに出すことも出来ない。
彼は、本当は大きな事務所に入ることも出来た。しかし、知り合いが経営している小さな事務所に在籍している。
理由はいくつかあり、そのうちの一つは、昔からお世話になっていたから恩返しがしたいという単純な想いだった。
(次はどうしようかな…)
祐也は接客をしながら次のネタを考えていた。
三ヶ月後に地方の高校の学園祭にネタを披露して欲しいとオファーがあったそうだ。
社長とマネジャーが必死で探してくれた仕事だ。
手は抜きたくない
最高の漫才にしたい
その一心で必死にネタを考えていた。
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